まもなく水の都ウォーターセブン
ブルーステーション、ブルーステーション、お忘れ物のないようーーーー


時計を見やると(ちなみにこの時計はみんなから贈られてきたもので、今着てる服もそうだ)まだお昼前だった。少し来るのが早かったかもしれない。
とんとん、と海列車のステップを軽やかに降りる。
ぎらぎらとまぶしすぎる太陽。あまり照りつけないでほしい。(だって、変な日焼けはしたくないの)荷物は最小限。小さなトランク。熱中症防止の広いつばの帽子をかぶる。ああもう、どうにもこうにも暑くて(しにそう!)
「何年ぶりかしら・・・」
彼らが任務に出ている間は確実に行っていないから、せいぜい3年。つまりもうみんな3つ年をとったのだ。(わたしも3年前とは少し違う)(顔つきも少し変わったし、身長も伸びたし、髪も切った)
みんなはどうしているだろうか。わたしだけがみんなに会えることを知って、彼らが知らないのは、フェアではない?でも、驚かせて、みんながどんな顔をするのかが楽しみ。(でも、わたしたちは話しちゃいけない)(なぜなら今のわたしは、政府関係者。いつもの世界政府役人の代理なのだ)(例年よりも猛暑だからって、コーギーをはじめとした役人の方々が揃って倒れるなんて)(なんてひ弱な!)(ジャブラもフクロウもクマドリも、みんなわたしのウォーターセブン行きに驚いていた)(わたしが一番驚いたんだけど)
「ええと、ガレーラ本社ね、まず」
アイスバーグ社長はとても頑固で融通の利かない変人だそうだ。(どんな人だろう)そしてウォーターセブンの市長でもある人。なかなか有能な人ではありそうだ。(実際、有能なのだろう)(プルトンの設計図をスパンダムの手に渡らせるなんて、世界が破滅してしまう)
その市の名の通り、水で溢れているこの島は、ヤガラに乗らなくてはならない。買い出しで何度か来た事があるけど、なかなかユニークで、わたしは好き。
ヤガラはレンタルがあるからとても便利。政府役人だと言う事は、なるべく隠しておきたい。(そんなつまらない事で警戒されるのは嫌だ)

すみません、ヤガラ一匹ーーーー
はいよ、お姉さん。え?2日レンタル?じゃあ、1800ベリーだね。
高いわ、もう少しまけてくれない?1600
いやいや、この暑さでヤガラも弱ってるんだよ。まけられないねーーー。
あらそうなんですか。じゃあ、いいです、他をあたります。
あああ!待ってよ、お姉さん、じゃあまけるよ。せんろっぴゃ、
1500ベリーね、ありがとう。
・・・敵わねえなあ、お姉さんには。いいよ、1500ベリーだね。

「ありがとう!」


ヤガラという動物は、実に賢いと思う。(あのパンダのような名前のアホ息子に、見習わせたいくらい!)ニーニーという鳴き声は実に愛嬌があって、可愛らしい。水水肉が大好物だというから、後で買ってあげよう。
ステーションはとても暑かったけど、水路はとても涼しい。水面がキラキラとしてとても綺麗。なんだか、久しぶりの所為か、日常を忘れてしまいそう、で。
その時だった、ザブーン、と大きな音に、大きな波を立てて水面が大きく揺れた。ヤガラが大きく「ニー!!」と鳴く。周りのヤガラに乗っていた人もみんな驚いている。落ちてきたもの(それは、人だった)が遠くの方で見える。

なんだ?どうした!?
おーい、大変だ!山風さんじゃないか!!
ええっ、職長さん!?
カクさんが落ちるなんて!!
大丈夫か!?
おお、すまんの・・・。わはは、ちょっと足を踏み外してしまったわい!
山風さんでもそんな事あるんだなあ・・・。最近暑いからね、気をつけなよ!
ああ、これからは気をつける。まさかわしも落ちるとは思っとらんかったわ。
きゃー!濡れてるカクさんも素敵!
カクさーーん!こっち向いてーーー!
カク職長、これから一番ドックに?


・・・なにこの人気ぶり?それよりもあんなにカクが笑ってるなんて!(元々彼は人なつこくて、よく笑うような人だったけど)(それでも、あんなに笑ってるなんて)(・・・わたしは、見たこと、無いのに)


なんだかもやもやする、いらいらする、なんて。(だって、わたしの前ではあんなに笑ってくれなかった)(これは任務だって、わかってる、けど)




口だけ、そう動いたのがわかった。















続くはず、なんだかいろいろ申し訳ない・・・!! (07.08.16)